金属屋根の塗装について

金属屋根の種類


 金属屋根には従来のトタン屋根(瓦棒)、折半屋根(凸凹の屋根)、ガルバリウム鋼板などがあります。

 トタン屋根は2000年以前に建てられた木造住宅に多く、この中では最も錆が発生しやすい素材と言ってもよいと思います。 ですのでトタン屋根の住宅を所有して今までに一度も塗装をしたことがないという方はほとんどいらっしゃらないはずだと思います。

 次に折半屋根ですがこちらは勾配がほとんどなく三角の凸凹になっている屋根になります。 折半屋根はトタン屋根よりは錆が発生していないことが多いのですが、ボルトなどが先に錆びてしまうのが特徴です。スーパーハウスなどにも多く使われています。

 トタン屋根よりは錆に強いですが凸凹があるの為、平面の屋根に比べて1.5倍程度の塗装面積がある為、建物のサイズの割に塗装面積が増えてしまうというデメリットがあります。

 ガルバリウム鋼板とは従来のトタン屋根に見た目はそっくりなものもありますが、材質そのものが大きく異なります。 従来のトタンは手伝ったので非常に錆びやすかったのですが、ガルバリウムとはアルミと亜鉛の合金で形成されているため非常に錆びが発生しづらいということが言えます。屋根のガルバリウム鋼板では15年の錆発生への保証がついていたり、25年間の穴あき保証なども付けられているケースもあります。裏を返せばガルバリウム鋼板でも塗装を全く行わなければいずれ錆は発生するということが言えます。

またガルバリウム鋼板は錆が発生しづらいのですが主原料であるアルミ成分が塗料とあまり相性が良くないということもあり、いい加減な下地処理や下塗り選定を間違うと非常に剥がれやすい下地と言っても過言ではありません。

金属屋根の基本的な下地処理


 金属屋根の下地処理はまず高圧洗浄を行う必要があります。ただ例外的に足場の費用がもったいないので足場を掛けないで塗装をするということもあるのでそういった場合は入念なケレン作業を行って対応する場合もあります。

 ケレン作業というのは紙やすりなどの特殊な研磨道具で下地に傷をつけるという作業になります。第三種ケレン作業から第一種ケレン作業など様々なやり方があり、どこまで下地処理を行うかで費用も効果も変わってきます。

どこまでの処理が必要かは下地の状態によって異なりますのでプロの判断が必要となると思います。

トタン屋根、折半屋根、ガルバリウム鋼板屋根、これらの全ての下地で言えるのですが下地の傷み具合に関わらず最低限のケレン作業が必要となります。

下塗り選定【重要な錆止め塗料】


 鉄部用の下塗りというは色々な種類がありますが大きく分けて2種類があります。  1液タイプの錆止め塗料と2液タイプの錆止め塗料で値段が大きくことなります。

 弊社で推奨するのは2液型のエポキシ樹脂の錆止め塗料になります。 1液タイプと2液タイプでは値段が全く違うのですが、それ以上に塗料の食いつきが全く異なります。 さらに種類を大きく分けると弱溶剤と強溶剤とが存在するのですが相模原市や町田市のような塩害に悩まされるような地域ではない場合は強溶剤まで使用する必要はほとんどありません。

 弊社では1液の錆止め塗料をトタン、折半にも使用することはありませんが、ガルバリウム鋼板の場合は1液の錆止め塗料では食いつかないので期待耐用年数を待たずして、塗装後数年で剥がれることにないますのでガルバリウム鋼板の場合は必ず2液のエポキシ樹脂の錆止め塗料を使用してください。  

 ただ1液と2液を使い分ける必要は特にないので統一して2液のエポキシ樹脂の錆止め塗料を推奨いたします。

トタン屋根の塗装


 トタン屋根の塗装に関しては材質が古いので今現在一度も塗装をしていないという事があればもうそのトタンはかなり傷んで穴まで空いてしまっていても良いと予想されますので恐らく今現在雨漏れとかがないのであれば一度は塗装を行ったことがあると思います。

 一度塗装されているという場合の塗装方法は2つあります。1つ目は前回の塗膜に対して食いつかせるという塗装方法。2つ目は前回の塗膜を剥がしてから塗装するという方法です。

 今現在バリバリと塗膜が剥がれていなければ1つ目の方法の既存の塗膜に今回塗装する塗膜を食いつかせれば良いですが、前回の塗膜がバリバリと剥がれてしまっている場合は食いつきの悪い既存の塗膜をある程度剥がす必要があります。

 弊社が丁寧な仕事をしている反面、現在ですら決して良い仕事がされていない塗装業界ですので、ひと昔前の塗装屋さんは個人個人の知識量や仕事内容、使われている塗料そのもののレベルなど、あらゆる面でクオリティが現在よりも落ちると言っても言い過ぎではないと思います。そんなクオリティで塗装されてしまった旧塗膜の処理が非常に厄介になってしまいます。

 旧塗膜の除去作業(ケレン作業)というのは決して簡単ではなく、また作業に掛かる時間もあるのでどこまで予算を掛けるのかという判断が非常に重要になります。 下地の状態が悪く、さらに下地処理が甘ければ剥がれるリスクも高くなるので既存の傷み具合とメンテナンスサイクル、費用対効果を総合的に考えていく必要があります。

 弊社では足場を掛ける費用を無駄にしないように建物全体のメンテナンスサイクルを統一することをお勧めしておりますが、傷みが酷いトタン屋根の場合はメンテナンスサイクルを統一しないという事も必要かもしれません。 既存の状態をしっかりと把握することがまず大切なことになります。

折半屋根の塗装


 折半屋根はトタン屋根ほど錆びやすくもないですが10年以上放置してしまうと徐々に錆が発生してしまいます。  折半屋根はボルトで抑えているのですがこのボルト部分が錆びやすいのでボルトの錆が発生する前に最初の塗装を行っておくのが最も良い塗装のタイミングになります。

 ボルトの錆が酷くなってくると錆を落とすのに手間が掛かってしまうので下地処理の金額が多くかかってしまいます。

 塗装後はボルトキャップというものを取り付けることをお勧めしますがボルトの数も30坪程度の屋根でも数百個あるのでこちらも費用対効果を考えてお客様が最終的な判断を下す必要があります。

 ボルトキャップを新築の時からされている物件を見たことはありませんが、新築時にボルトキャップをすればボルトの錆を抑制することが出来ます。

 ボルトキャップは樹脂製なので十数年経過すると割れてしまう可能性があります。 。

ガルバリウム鋼板屋根の塗装


 ガルバリウム鋼板は2000年以降に日本の建築業界の建材として徐々に普及してきたものになります。  外壁にも使用されている金属系サイディングというのもガルバリウム鋼板になります。

 上記の下塗り材の所で説明していますがガルバリウム鋼板の屋根の場合は下塗り選定が非常に重要になります。下塗り選定を間違えると剥がれるリスクがありますのでご注意ください。

 下地処理のケレン作業もより入念に行う必要があります。

 ガルバリウム鋼板は保証年数も長いので15年程度は錆が発生しないはずですが新築時の業者さんやアンテナ屋さんなど屋根に上がった業者さんにより傷、飛来物による傷などがあると錆が発生し始めてしまう可能性もあります。

 相模原市、町田市のような塩害のない地域であれば期待耐用年数通りの結果が出ると予想されますが塩害地域であればアルミ特有の白錆びが発生する可能性もあると思いますので立地条件も考慮して錆が発生する前に塗装を行ってください。

 ガルバリウム鋼板の屋根は現在屋根の吹き替え(カバー工法)で最も多く使われていますがまだ塗り替え時期に来ているものは比較的少ないので製造メーカーさんが出している期待耐用年数時に、予測と現状にどれくらいの差があるのかはまだはっきり言えるだけのデータがないので安心しきらずお客様個人でしっかり経過を確認する必要があります。

上塗り選定【おすすめは遮断熱塗料ガイナ】


 金属屋根全般に言えるのですが金属屋根の住宅は夏場の2階が暑いというのが言えます。ガルバリウムのように断熱材が入っているものでもやはり暑いというケースもあるので遮熱性能と断熱性能の両方を持ち合わせているガイナという塗料が最も効果的であると言えます。

 シリコン塗料でもフッ素塗料でももちろん大丈夫ですが遮熱性能だけしかない塗料では塗装後数年で遮熱機能がなくなりますので長い目で考える必要があります。

 菅原塗装工房では基本的に割引や値引きを行ってませんが折半屋根などの金属屋根の場合、下から屋根の色が見えないということがあります。ですので色にこだわりがないという方の為に在庫品のガイナを混ぜて規定量を塗装する場合は材料費を抑えて塗装することが出来る場合があります。※在庫品がある場合に限ります。

 ガイナ以外でも上塗りの塗料は色々な種類がありますので2液のエポキシ樹脂の錆止め下塗り材と相性が良いご自身の理想の耐久性の塗料を塗装することをお勧めいたします。

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